水商売、交通違反、事故…日本の罰金。払えないとどうなる?逮捕される可能性についても

コラム

スピード違反の罰金が払えない!」「勤務先のキャバクラで罰金取られて給料がマイナス明細でどうしよう」などなど、罰金は予測不能な急な出費で、財布に厳しいですよね。

罰則に対しての罰金ですから、もちろん逃げ続けることはできません。今回は世の中にある意外な罰金から、払えない場合の末路について解説します。リスクを考えつつ、罰金と向き合いましょう。

意外なものも!世の中にあるいろいろな罰金

意外な罰金に驚く

罰金といっても世の中にはたくさんあります。中には「そんなことで⁉」と驚いてしまうものも。ここでは世の中にある有名な罰金から、意外過ぎる驚きの罰金を紹介します。

よく聞く有名な罰金

世の中には様々な罰金がありますが、中でも比較的身近なものが車関係の罰金です。罰金刑が科されるものは以下の通りですが、あくまでも初犯に限られるため注意しましょう。

また金額は事案によっても異なります。

交通事故

交通事故の罰金

人に傷害を追わせてしまった場合は過失運転致傷罪、死亡させた場合は過失運転致死罪となります。

罰金は以下のように定められています。

過失運転致傷罪7年以下の懲役もしくは禁錮

 

または100万円以下の罰金

過失運転致死罪7年以下の懲役もしくは禁錮

 

または100万円以下の罰金

ただし過失運転致死罪で罰金刑になるのは、相手に落ち度があった場合にほぼ限られます。

スピード違反

普通車の場合、超加速度に応じて一般道路なら9000円~1万8000円高速道路は9000円~3万5000円が科せられます。

ただし一般道で30km/h以上、高速道路で40km/h以上オーバーすると正式裁判または略式裁判になることも。違反金では済まず、6カ月以下の懲役または10万円以下の罰金となる可能性があります。

ちなみに日本のスピード違反最高記録は、ダッジ・チャレンジャーにて中央自動車道を時速235キロ(135キロオーバー)で走行した事件です。

酒気帯び運転

飲酒運転

酒気帯び運転の罰金は「3年以下の懲役又は50万円以下の罰金」です。一般的には初犯で普通車だと30万円が目安とされています。

ただし酒気帯びをした上、物損事故等をお越した場合は、懲役となる可能性も。さらに人身事故を起こしケガ人や死者が出た場合は、さらに重い罪が科せられます。

無免許運転

無免許運転の罰則は「3年以下の懲役または50万円以下の罰金」です。普通車で初犯の場合は、略式裁判により30万円が相場とされています。ただし物損事故を起こした場合は、裁判にかけられる可能性もあるため注意しましょう。

痴漢や盗撮

痴漢や盗撮の罰金

痴漢や盗撮は各都道府県が定める迷惑防止条例によって異なります。痴漢については行為の程度によって呼び方も別れ、迷惑防止条例違反か強制わいせつ罪に分類されます。もし強制わいせつ罪に当たる場合は、刑が重くなる可能性も。

また盗撮は法定刑は市区町村によって異なり、東京の場合は「1年以下の懲役または100万円以下の罰金」です。ただし再犯や悪質性が認められた場合、罰金刑が高額になることや懲役の可能性もあります。

痴漢罰金 20万円~30万円程度
盗撮罰金 30万円程度

窃盗や万引き

窃盗は主に他人のものを黙って持ち去る行為をいい、万引きやスリ・置き引きなどが当てはまります。

また初犯か否かによっても罪状が変わってくるので注意しましょう。万引きの罰金額は「10万円~40万円(上限50万円)」が目安です。

暴行や傷害

暴行は一般的に殴る蹴るなどの暴力行為をいいますが、最近では煽り運転も含まれるようになりました。

直接人の体に触れなくとも暴行や傷害になる可能性は十分にあります。また暴行によって人を負傷させた場合は「傷害」です。罰金刑は以下の通りです。

暴行2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料
傷害15年以下の懲役または50万円以下の罰金

知らないと大変なことに⁉意外な罰金

驚く罰金

日常で何気なく行っている行動が、実は罰金刑になってしまうことも…!ここでは「知らなかった」で済まないかもしれない、意外な罰金を見ていきましょう。

車に使わないバッドを入れておく

特に理由もなく車にバッドを積んではいませんか。実はこれ、軽犯罪法1条2号で罪に問われる可能性があるのです。

また鉄パイプや角材・木刀も同様。バッド1本でも拘留(1日以上30日未満の拘置)または科料(千円以上1万円未満の徴収)の可能性が。むやみやたらに持ち歩かないよう、注意しましょう。

宅配業者に嘘の道を教える

宅配の人でも道に迷うことがあります。もしあなたに道を聞いてきたら、正確な場所を教えるか、知らないなら「知らない」と素直にいいましょう。

さもないと、罰金刑になる危険性があるのです。実は宅配業者に嘘の道を教えた場合、業務を妨害したとみなされ拘留(1日以上30日未満の拘置)または科料(千円以上1万円未満の徴収)となる可能性が。

また悪質と判断されれば刑法233条に基づき偽計業務妨害罪(3年以下の懲役または50万円以下の罰金)もありえます。イタズラで適当な道を教えるのはやめましょう。

指定日以外にゴミを捨てる

ゴミをこっそり前日に夜や指定日以外に捨てていませんか?廃棄物処理法16条では、「何人も、みだりに廃棄物を捨ててはならない」と規定されています。

つまり立派な犯罪なのです。過去には、ルールを守らなかった主婦たちが逮捕された事例も!ゴミは必ず指定日に出しましょう。

家族あての手紙を開封する

家族あてに届いた手紙は勝手に開封せず、必ず本人に渡しましょう。他人の信書を勝手に開封した場合、信書開封罪となり1年以下の懲役または20万円以下の罰金が科せられることも!請求書も同じく、勝手に開けるのはNGです。

仕事上の罰金

法的な決まりはありませんが、世の中には特定の状況で発生する罰金があります。ここでは仕事上の罰金について見ていきましょう。

キャバクラの罰金

キャバクラで働いている場合、遅刻や欠勤・ノルマ未達成などで罰金になってしまうことも…。金額の目安はお店によって異なりますが、おおむね以下の通りです。

遅刻…10分ごとに2000円

当日欠勤…1万円

無断欠勤…日当分

ノルマ未達成…5000円/件

など

お客さんにお酒飲まされすぎた翌日、二日酔いで当日欠勤。頑張って売上作ったのに罰金で引かれて、元も子もない。

ホストの罰金

日本にあるほとんどのホストクラブでは、罰金制度が設けられています。罰金はホストに緊張感を持たせ、売り上げアップに繋げるためにも必要と考えられているためです。金額はお店によって異なりますが、おおよそ以下の通りです。

遅刻…日当の10%や10分3000円など

欠勤や無断欠勤…3万円程度

ノルマ未達成…日当の半分

など

罰金が払えないとどうなるの?労役ってなに?

罰金は刑法や特別刑法など多くの罪とセットになっています。そのため逃れることはできず、所定の期日内に検察庁に納付しなければなりません。もし罰金を払えない場合、強制執行される可能性もあります。

もし「お金も財産もないから逃げられるかも?」と思っていたら、大きな間違いかもしれません…。

強制執行できる財産がない人は、労役場に留置されます。

労役場とは罰金を支払う能力のない人を刑事施設(刑務所)内の労役場に留置し、作業を行わせることです。

作業内容は場所によって異なりますが、民間企業から委託された軽作業を行います。例えば紙袋の制作などですね。

無理やり肉体的な強制労働をさせられるわけではありません。

期間は法律で1日以上2年以下と決まっており、人によって異なります。仮に数十万円の罰金であれば、一日5000円として日数分働く流れですね。

罰金刑を受けたことで負う代償は金銭的なものだけはない

罰金は基本的に高額です。そのため「できれば免れたい」と思ってしまうのも人間。しかし罰金を無視すると、とんでもない事態に発展する危険性があるのです。ここでは罰金を払わない場合に負う代償を見ていきましょう。

前科がつく

罰金刑も前科になります。前科とは一般的に裁判で有罪を受けた状態をいいますが、罰金刑も当てはまります。また公判が開かれない略式罰金の場合も、前科となるため注意しましょう。

身柄を拘束される

罰金が確定したのち、30日間支払いをしないと法律上労役場留置が可能となります。検察庁から呼び出しがあったり、直接担当者が自宅にやってくるケースも少なくありません。労役場留置となった場合は、定められた期間は労役をしないと出られません。

会社にバレる危険性がある

もし労役場留置となった場合、もちろん会社には行けません。そのため勤務先にバレてしまう可能性が高いでしょう。復帰後に気まずい思いをしたり、クビになる可能性もゼロではありません。罰金は決められた期間に確実に払うのが正解です。

罰金は分割払いや自己破産はできる?

罰金は一括払いと決まっています。そのため分割払いはできません。また自己破産をしてもなくなることはないので注意しましょう。

刑事訴訟法上でも、罰金を分割払いできるといった文言はありません。支払先である検察庁の徴収担当への交渉次第でできる可能性はあるものの、簡単には認められないでしょう。

罰金・反則金・賠償金の違いは?

罰金のほかに「違反金」「賠償金」などがあります。どれもお金を払うのは変わりませんが、違いについて理解しているでしょうか。もちろん全て意味が全く違います。区別するためにも知っておきましょう。

罰金

罪を犯した人が国に対して支払うお金です。納付先は検察庁で、金額は一万円以上~となっています。

過去の熊本地裁昭和53年11月8日判決(天下一家の会(ねずみ講)事件)では国内最大である七億円もの罰金が科せられたことも!刑事罰に当たるため、前科がついてしまいます。

反則金

主に交通違反関係で科せられるお金で、「交通反則通告制度」に基づき支払いを行います。内容によって異なりますが、おおよそ3,000~35,000円ほどが多く、支払えば前科はつきません。もちろん払わない場合は、前科がついてしまいます。

賠償金

被害者や遺族に対して支払うお金です。罰金とは全く異なり、両方払わなければならないことも。逃れることはほぼ不可能ですが、保険に入っていれば賄えることもあります。

まとめ

罰金が科せられた場合、無視をするのは絶対にNGです。放置しても簡単には時効や減額にはなりません。

場合によっては強制的に身柄を拘束(勾引)される可能性もあるため注意が必要です。現金の持ち合わせがないようなら、借りてでも支払ったほうが後々自分のためになるでしょう。

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