FPが教える■そのまま使用可能な借用書テンプレート3選とサイト依存の無料テンプレート7選

コラム

「金銭の貸し借り」はトラブルになりやすいものの代表格といえるでしょう。

お金に関するトラブルはビジネス間や個人間共に発生してしまえば関係が大きくこじれてしまい、修復も難しくなってしまうものです。

金額が数百円や数千円程度であれば、勉強料だったと諦めがつくかもしれません。しかし、金額が大きくなってしまうとそうはいきません。

こうしたトラブルを避けるには、借用書を活用することがおすすめです。

この記事ではすぐに使えるテンプレートや作り方、抑えておくべきポイントについて紹介します。上手に活用して万が一に備えましょう。

FPが教える■そのまま使用可能な借用書テンプレート3選とサイト依存の無料テンプレート7選

そのまますぐに使えるテンプレートを3つご紹介します。

スタンダードな契約書から担保設定を行う場合のパターンまで紹介しているので、ご自身の状況に合ったテンプレートを活用すると良いでしょう。

金銭消費貸借契約証書(スタンダードな契約書)

一般的な金銭の貸借契約書として利用できるパターンです。

保証人や担保の設定がないシンプルな契約書になります。貸主と借主共に同じ書面を1部ずつ作成し、保管しておきましょう。

借用証書/金銭消費貸借契約書(連帯保証人なし) 文例
借用証書/金銭消費貸借契約書(連帯保証人なし) 書き方と書式/テンプレート/文例です。

金銭消費貸借契約証書(連帯保証人付)

連帯保証人を立証した場合に利用できるパターンです。

貸主、借主、保証人それぞれに1部ずつ作成し、保管しておきましょう。

連帯保証人は借主が返済を行なわない場合、借主に代わって返済を行なわなくてはなりません。保証人になる場合には、万が一の場合には代わりに返済しなくてはならないことを理解しておきましょう。

また、2020年4月の民法改正によって、事業性資金借入時に保証人となる者がその事業に関与していない場合、公正証書による契約が必要となる可能性があります。

そのため、事業に関係のない方を連帯保証人とする場合には、注意しておきましょう。

借用証書/金銭消費貸借契約書(連帯保証人あり) 文例
借用証書/金銭消費貸借契約書(連帯保証人あり) 書き方と書式/テンプレート/文例です。

金銭消費貸借契約証書(抵当権付)

抵当権設定を行なう場合に利用できるパターンです。

土地や建物を担保にして借りる場合には、抵当権と呼ばれる担保設定の契約を行なわなくてはなりません。

また、担保土地や建物に対し、登記手続きが必要です。手続き自体は自身で行なうことも可能ですが、書類に不備があると手続きできず、時間が掛かってしまうでしょう。実務上では、司法書士に依頼することをおすすめします。

尚、登記には登録免許税や司法書士への報酬が必要となるので注意しておきましょう。

金銭消費貸借契約書(抵当権付)
契約書の雛形を提供するサンプル集サイトです。契約書の作り方、書き方の参考になるような書式文例の雛型のテンプレートを紹介しています。

無料で使える借用書テンプレートサイト7選

以下のサイトを利用すれば、借用書などのテンプレートを無料で使用できます。

自身の状況にあったテンプレートを利用すれば、宛名や金額などを書き換えるだけで簡単に借用書を作成でき、おすすめできるでしょう。

・bizocean(https://www.bizocean.jp/

・bizroute(https://bizroute.net/

・契約書文例作成センター(http://www.keiyakusyo.com/

・プロポータルコンサルタント(http://www.proportal.jp/

・無料のビジネス書式テンプレート(https://www.office-template.net/

・文例書式テンプレート集(https://www.template-sozai.com/

・[文書]テンプレートの無料ダウンロード(https://template.k-solution.info/

但し、上記テンプレートサイトにおける文面の著作権はリンク先に帰属しているものです。利用する場合には、使用条件などのルールに基づいて私用の範囲に留めておくようにしましょう。

そもそも借用書とは

そもそも借用書とはどのようなものでしょうか。

意味や種類について、以下の通りご紹介します。

・借用書=モノの貸し借りを証明する書類

・どんな種類があるのか

・なぜ作る必要があるのか

それぞれ見ていきましょう。

借用書=モノの貸し借りを証明する書類

借用書とは、お金やモノを借りたことを証明する書類のことです。

お金を借りた場合は「金銭借用証書」や「金銭消費貸借契約書」、物品を借りた場合は「物品借用書」などを使用し、モノを借りたことの証明を行います。

借用書にはどんな種類があるのか

大きく分けて以下の4種類に分類可能です。

種類内容
金銭消費貸借契約貸主が借主に金銭の貸し付けを行った際に、その金銭の返済を行うことを約束する契約。
金銭消費貸借兼抵当権設定契約上記に抵当権による担保設定を行うことを追加する契約
債務承認弁済契約既存の債務を弁済することを約束する契約
金銭準消費貸借契約既にある債務を「金銭消費貸借契約」に切り替えるための契約。

この記事では、一般的に利用頻度の高い金銭消費貸借契約を中心に解説します。

なぜ借用書を作成する必要があるのか

相続が発生した際に想定されるトラブルを回避することが可能となるでしょう。

作成せずに友人などにお金を貸していた場合、本人が亡くなってしまうと、配偶者や子供にはその事実が残りません。返済がなされない可能性が考えられます

返済トラブルに発展した場合でも、借用書を作成してあれば、裁判での証拠とすることが可能となるでしょう。

また、借用書を作成していなかったことで贈与とみなされる可能性も考えられるでしょう。

相続税の節税効果を狙う目的として、親子間で金銭を貸し借りしておくことも考えられます。この際、作成を怠れば相続発生時に課税対象となってしまい、多額の相続税を納めなくてはならなくなることがあるでしょう。

こうしたトラブルに発展しないよう、あらかじめ準備しておくことが重要です。

借用書の作成メリットとは

借用書の作成メリットにはどのような点が考えられるでしょうか。

メリットを知ることでより重要性が認識できるでしょう。

以下の通りご紹介します。

・トラブルを回避できる

・返済意思の証明ができる

・裁判時の証拠になる

それぞれ見ていきましょう。

トラブルを回避できる

トラブルを回避することが可能になるでしょう。

口約束でお金や物品の貸し借りは、大きなトラブルに発展してしまう可能性が高くなります。「貸した」「借りてない」の水掛け論になってしまい、意見が食い違うことが予想できます。また、金額が細かかった場合、いくら貸したのかが、時間が経つにつれて曖昧になってくるケースもあります。

親しい間柄だった場合「ちゃんと返してくれるだろう」「そこまでするのは気まずい」といった気持ちから、作成せずに貸してしまうかもしれません。

しかし、そのことが原因でトラブルに発展してしまえば、関係修復も難しくなってしまうでしょう。

不要な争いを避けるためにも作成しておくことをおすすめします。

トラブル事例

借用書がないことで有名なトラブルと言えば、小室圭さんの母親、佳代さんと元婚約者との金銭トラブルがありますね。

かつて交際時代に貸し借りがあった400万円について、借用書を作成していなかったために、トラブルになっているようです。

金銭トラブルにおいては当事者だけで済まされず、周囲のさまざまな人たちにも迷惑がかかりますので、借用書は必ず作成しましょう。

返済意思の証明ができる

返済意思を証明できるメリットがあります。

子供の頃にマンガやゲームソフトを貸してそのまま返ってこなかったといった経験をした方もいらっしゃるのではないでしょうか。残念ながら、借りたものをそのまま自分のものにしてしまおうと考える方も現実には存在しているものです。

作成しておくことで借りた証拠が残せるうえに、きちんと返済するという約束を交わしたことになります。きちんと返済するという意思を持っていることが確認できれば、貸す側としても安心できるでしょう。

また、返済しなければならないという意識を持たせることが可能となるため、有効と考えられます。

裁判時の証拠になる

裁判時の証拠として非常に有効です。

返済がなされない場合、最終的には裁判といった手段をとることが考えられます。

裁判を行なう場合には、貸し借りの事実を証明しなくてはなりません。口約束やメモだと裁判時には有効な証拠として認められない可能性が高いでしょう。

しかし、借用書が作成してあれば、契約が成立していることを証明できます

裁判まで発展せずにきちんと返済して貰うことが一番ですが、万が一の場合を考えると作成しておくことは大きなメリットといえるでしょう。

借用書の作成デメリットとは

借用書の作成デメリットにはどのような点が考えられるでしょうか。

以下の通りご紹介します。

・人間関係が悪化してしまう可能性がある

・法的拘束力はない

それぞれ見ていきましょう。

人間関係が悪化してしまう可能性がある

人間関係が悪化してしまう可能性が考えられるでしょう。

法人においては、取引先に対して書面を交わすことは良くあることですが、個人間ではあまり一般的ではありません。

個人間で作成した場合、借主は「自分は信用されていないのか」と気分を害することが考えられるでしょう。

しかし、後々に返還トラブルに発展しかねないことを考えると、きちんと書面に残しておくことは重要ですが、人間関係が悪化してしまうといったデメリットも考慮しておきましょう。

作成しなかったことで余計に関係が悪化してしまうよりは、作っておくことでお互いの信頼間が増すと考えると良いのではないでしょうか。

しかしどうしても関係維持をはかりたいのであれば、そもそも個人間での貸し借りはやめて、カードローンで借りるという手段も選択肢の一つとして検討してみては?

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法的拘束力はない

借用書自体に法的な拘束力はありません。

あくまでも貸し借りの事実を残すための書面です。裁判時の有力な証拠にはなるものの、財産の差押えや取り立てができる訳ではない点に注意しておきましょう。

返還されないからといって強制的に取り立てを行なった場合、恐喝や迷惑行為とみなされる可能性が考えられます。貸したものが返ってこないうえに、恐喝や迷惑行為として通報されてしまえば、元も子もありません。

自分の身を守るためにも、法的効力について理解しておきましょう。

借用書の作り方とは

実際に作成する場合、どのような点に注意すればよいでしょうか。

せっかく作成したのに、必要なポイントを抑えていなかったことで不利になる可能性も考えられるでしょう。

借用書自体に決まったフォーマットはありません。

しかし、第三者が見た時に「誰が」「誰に」「いつ」「何のために」「いくら借りて」「いつまでに」「どうやって返すか」が分かるように記載しておくことが重要です。

押さえておくべきポイントを理解して、トラブル回避に役立てましょう。

押さえておきたいポイントとは

借用書を作る場合、下記内容を記載しておくことがポイントです。

  • タイトル(借用書、金銭消費貸借契約書など)
  • 宛名
  • 金額
  • 事実の表示(借りたという事実を明記)
  • 利息、遅延損害金(双方の合意があれば無利息も可)
  • 支払方法、返済方法
  • 返済期限
  • 日付
  • 借主(借主の住所、氏名および捺印欄)
  • 連帯保証人(連帯保証人の住所、氏名および捺印欄)

タイトルや宛名、金額、日付がないと「誰が」「いつ」「いくら」借りたかの事実関係が分かりません。借りた事実を特定するためにも、必ず記載しましょう。

また、支払方法や返済方法をしっかりと明記しておかなければ、一括返済なのか分割返済なのかが分かりません。また、返済期限を定めていなければ、いつまでも返して貰えない可能性が考えられます。

利息を取らない場合や連帯保証人を必要としない場合には、項目から外しても問題ありません。

一方で、利息や遅延損害金を取る場合には、個人間であっても利息制限法が適用されます。上限以上の利息を取ることはできないため、注意しておきましょう。

借用書を作成する時の注意点

作成する際には、どのような点に注意すると良いでしょうか。

本記事で紹介したテンプレートは、個人用でもビジネス用でも利用可能です。

しかしながら、あくまでも無料サイトなどのテンプレートを利用しているものであり、状況によって不足する点も考えられます。大きな金額になればなるほど、トラブルに発展してしまう可能性も高くなることが予想されるでしょう。

状況に応じた適切な文言への変更や修正が必要となる場合が考えられるため、場合によっては弁護士や司法書士、行政書士などの専門家にチェックして貰うことも重要です。

また、相続時の節税対策として、親子間で家庭内金銭消費貸借契約証書などを結ぶ場合も考えられるでしょう。このような場合では税務上に問題がないか、実際の節税効果が見込めるかなどの税理士によるチェックが重要です。

後々のトラブルを回避するためにも、上記のような注意点を押さえておきましょう。

借用書を作らずにトラブルなしで資金調達

個人⇆個人、個人⇆法人、法人⇆個人、法人⇆法人、どれも借用書が必要になりますが、資金調達としてカードローンやファクタリングなどの調達方法を利用すれば、そもそも借用書は作成しなくても大丈夫です。

中でもカードローンは大きい金額を借りれば借りるほど最低金利は低く傾向にありますので、「借用書を作成するのが煩わしい」「借用書を作成してまで友人・知人にお金を借りたくない」「なるべく他人にバレないように資金調達がしたい」というのであれば、一度カードローンを検討するのもおすすめです。

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まとめ

本記事では、借用書のテンプレートや借用書の作成方法について紹介しました。

借用書を作成するメリットやデメリットが理解できたことでしょう。

借用書は、個人でも無料テンプレートやサイトを参考にすることで作成可能です。

金銭にまつわるトラブルはなるべく起こしたくないものです。こうしたトラブルを回避するうえで、借用書を作成は有効といえるでしょう。

万が一の場合に備えるためにも、借用書を活用してみてはいかがでしょうか。

但し、大きな金額となる場合や難しい内容での契約が必要な場合には、専門家に依頼するのも1つの方法として認識しておきましょう。

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